金沢町家「Nigiwai Space新保屋」の「ね、ね、ねこ展」に行ってきました!
昨年末に着物のクリスマスソックスを展示していただいた金沢町屋の「Nigiwai Space新保屋」。ここに行けば何かきっと面白いことがある!と思って訪れた場所。自分の作品をこんな歴史ある町家に展示させて頂き、あの時は本当に嬉しかったです。そんなご縁のあった新保屋で「ね、ね、ねこ展」が開催中。私も行ってきました!
場所は近江町からほど近い、金沢表参道商店街。
明治初期に建てられ、もとは履物卸問屋だったそうです。風情ありますね。
さて、中へ入ると別世界。日常を切り離して古い時代に偲ばせます。
1階 土蔵の板の間
まずは重厚感ある土蔵の板の間のアートから。
多彩な才能をお持ちのラジオパーソナリティ画家・松岡理恵さんの絵を中心に展示されています。まるで異空間のような不思議な感覚を覚える独特のワールドです。
色彩豊かな夢の国からこちらに微笑みかけているようです。
いちごとねこの組み合わせ。可愛くてちょっと奇妙。
そんな作品の最も惹かれるポイントは何かを秘めるような眼でした。
「しっぽが先か、猫が先か」という問題…(笑)
招き猫の絵でしょうか??福を呼んでくれそうです。
板の上には、アニメチックな展示も。
建物の見どころは随所に至ります。外からの光、そして屋内の照明が良い塩梅。
ふと見上げると吹き抜けの屋根。2階もあります。
2階 座敷・床の間
昔の家らしい勾配ある階段を昇るとこちらの照明。煌々と輝く月のよう。
2階は座敷。静かな水墨画の世界でした。
金沢学院大学芸術学部・児島新太郎先生の作品です。
墨の濃淡だけで凛と表現されています。
畳の上に展示するとまるで座敷猫ですね。
文豪の小説に登場しそう。やっぱり趣味は人間観察だろうか…なんて想像を巡らせてみるのも楽しいんです。
まさにこの場所に本物の猫がいたら、こんな様でしょうか。
作品と空間の繋がり。ねこと町家。なんて似合うんだろう。
町家の情緒を我が物にしてしまう。そんな猫のアートでした。
ね、ね、ねこ展の開催は3月10日(水)まで。
オープン日時は新保屋のインスタをチェックしてみてくださいね。
加賀藩の婚礼文化「花嫁のれん」
それから、ねこアートと共に展示されていた加賀藩の風習・花嫁のれん。
幕末から明治時代から伝わり、嫁入りの時に嫁ぎ先の仏間に掛けられ花嫁がくぐるそうです。
多くは絹で加賀友禅の手法が用いられ、こちらは吉祥文様におしどりの仲睦まじい姿が描かれています。おめでたい雰囲気に包まれて幸せのお裾分けをもらった気分です。
町家とアート。心豊かな時間を過ごすことができました!
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